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「私とWBAI」ガルム合同会社 五木田和也

ガルム合同会社代表の五木田です。

現在は株式会社ウサギィの取締役、Repro株式会社のAI顧問、専門学校の講師なども兼務しており、普段は画像認識、自然言語処理、データマイニング、因果推論、ハードウェア開発などを行っています。

WBAIとの出会い

すべてのきっかけは人工知能アドベントカレンダーで、25日連続で汎用人工知能に関する記事を公開したことです (これは 2016年に コンピューターで「脳」が作れるか という本にもなりました)。

これがWBAIの方の目に止まったようで、ある日突然電話があり、出てみたら突然山川さんや一杉さんから「あのブログ見たけど」というようなお話があってビックリした記憶があります。

その後は正会員になったり、ドワンゴ人工知能研究所の閉鎖に伴い弊社ガルムのオフィスにWBAIの事務局が引っ越してきたりとなにかとお世話になる関係になっています。

汎用AIへの取り組み

すでに何度か書いているガルム合同会社は、汎用AIに取り組むために(趣味の延長で)設立した組織です。 “コンピューターで「脳」が作れるか” の印税が設立資金になっており、ソフトウェア、ハードウェア双方の研究開発をしています。

最近では特に珍しい考え方でもありませんが、汎用AIを作るためにはソフトウェアだけではなくハードウェアが重要になります。身体があるからこその知能なのです。これを身体性といいますが、ハードウェアは初期投資が嵩むこともあってなかなか真正面から取り組む研究者が少ないという問題があります。このあたりの問題をどうにかすることも重要なテーマとしてとらえており、最近は人工筋肉などの研究開発も行っています。

ソフトウェア的観点からも、計算論的神経科学、あるいは生物学的に妥当性のある機械学習などを扱っており、流行りの深層学習についてはガルムとしてはむしろほとんど取り組んでいません。

汎用AIをどう見るか?

この分野にいるとだいたい同じようなことを聞かれます。

  • シンギュラリティは起きるか?
  • シンギュラリティが起きたらどうなるか?
  • AIに心は宿るか?
  • 人型であることにこだわる必要はないのでは?

あたりは特にありがちです。

実は私はこのあたりのテーマにはほとんど興味がなく、著書でも出版社側から書けと言われたのでしぶしぶ書いた…というような下りはあるもののほとんど触れていません。

なぜ汎用AIへ取り組むかといえば単なる知的好奇心だとしか言いようがないのです。人間のようなものを作ってみたいという欲求が私を動かすのであって、できたからといってそれがどのように使われるのか、社会にどのような影響を与えるのかといった話については、身内でおしゃべりするくらいならまだしも、基本的にはほとんど興味がありません。

AI、あるいは汎用AIはビジネス的にも盛り上がってしまったがゆえに「ただ作ってみたいから」という点は軽視されてしまったように思います。ビジネス的に成功するんだ、社会を変えるんだ、といった熱い思いを否定するものではありませんが、個人的には本当に趣味の延長のようなものなのでちょっと温度感が合わないかなと思うシチュエーションも多くなってきました。

とはいえ汎用AIが注目され、認知されたり議論されたり予算がついたりするのは好ましいことです。

これから

深層学習の発展とは裏腹に汎用AIの研究はほとんど(というとお叱りを受けそうですが)進んでいません。様々な分野で横断的に取り組んでいく必要がある一方で現状はまだまだ各分野で閉じているという感覚が否めないところです。もちろんそれを打開するためのWBAIではありますが、目的達成のためにはさらなる飛躍が必要となります。

ガルム社は日本では数少ない汎用AIに焦点を置いた企業のひとつである以上、企業にしかできない支援(ある程度以上の規模の研究開発プロジェクト、資金提供など)をより一層強化していきたいと考えています。

まだ小さな会社ですから理想像とは乖離もありますが、何卒よろしくお願いいたします。

ガルム合同会社 五木田 和也

 

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