「見えてきた知能研究の本丸」第5回WBAシンポジウム(2020)の開催案内

WBAIからのお知らせ

NPO法人全脳アーキテクチャ・イニシアティブ (WBAI) は、長期的に「脳全体のアーキテクチャに学び人間のような汎用人工知能を創る (工学)」を掲げる全脳アーキテクチャ・アプローチによるAI研究開発を促進しています。2015年8月に創設されて以来、この目的のために主に人材育成と研究開発促進を中心とした活動を行なっています。

(※AGI: 汎用人工知能、Artificial General Intelligence)

2016年より当法人の活動状況や今後の方向性を皆様にお伝えする場として、全脳アーキテクチャシンポジウムを開催しております。

創設5年を迎える本年は「 見えてきた知能研究の本丸」をテーマに、下記のごとく第5回目のシンポジウムを開催することといたしました。

詳しくは以下のサイトを確認いただき、奮ってご参加ください。

 

企画名: 第5回全脳アーキテクチャシンポジウム
テーマ:見えてきた知能研究の本丸

日 時:2020年10月19日(月) 13:10~17:10
参加費: 一般 1000円 (学生無料:登録制
会 場:オンライン Zoom
主な演者: 銅谷賢治 (OIST)、市瀬龍太郎 (NII)、松尾豊 (東大)、高橋恒一 (理研)、山川宏&荒川直哉 (WBAI)
開催趣旨:
深層学習を中心とした2010年代の知能研究の急速な進展を経て、ヒトレベルの知能を計算機により実現することは全く不可能という見方は少なくなった。しかしながら、現状の機械学習技術を中心とした量的な拡大のみによってヒトレベルの汎用人工知能 (AGI) に到達しうるのだろうか。専門家の間でも知能の実現に向けて越えるべき課題が折に触れて指摘されている。しかし、激しい技術進展のもとで、残された課題の本質は必ずしも整理しきれず、それゆえAGI完成までの道筋も見通しにくいのが現状である。しかしAI発展の歴史から俯瞰してみれば、むしろ知能研究の本丸に迫るための状況がいよいよ整った時期にさしかかったともいえる。
こうした現状を踏まえつつ、第1部では最近の当法人の活動状況報告をおこない、約5年間の間に進化してきたWBAアプローチについて解説する。そして第2部では全脳アーキテクチャの発展にかかわる昨年度までの貢献を表する表彰式を行う。
第3部では、あらためて人のような汎用知能が備えるべき能力について概観し、現状のAIとその延長線上でなしうることの限界を示すことを通じて残された課題についてのヒントをえる。そして拡大しつつある脳とAIの接点について述べる。これらを踏まえて、最後のパネル討論においては知能研究における本丸の姿を明らかにし、それを攻めるために、いかなるアプローチを取るべきか、その中でどのように脳の知見を活用できるかについて議論する。