先日(9月28日)、Facebook、Amazon、Alphabet(Google)、IBM、Microsoftの5社を立ち上げメンバーとした、非営利組織Partnership on AIの設立が発表されました。ここ数年、人工知能(AI)が人類と社会にもたらす短期的、長期的な利益とリスクに対して認識を高めようとする動きが世界的に急速に広まりつつあることが、この背景にはあるでしょう。
今回は、AI技術を実社会へ展開するにあたってのベストプラクティスの共有、また、技術やそれへの懸念に対する啓蒙を主体的に行うといった活動を目的とした連携が産業界発でなされた点においてエポック・メイキングであり、私達NPO法人全脳アーキテクチャ・イニシアティブは、この動きを歓迎いたします。
同様の目的意識から、これまでにも海外ではOpenAI、Future of Life Institute、 AI for Goodなど、また国内でも人工知能学会倫理委員会、AIR、科学技術振興機構社会技術研究開発センター、AI社会論研究会、慶應大学SFC研究所AI社会共創ラボラトリなどでいくつかの動きが展開されてきました。私達のNPO法人全脳アーキテクチャ・イニシアティブも、同じ思いで活動を展開しております。
「多様性」は社会や技術の豊かさと強さのみなもとであろうと思われます。我々に必要なのは画一化された価値観ではなく、様々な議論が性別、人種、専門性、宗教、肌の色、年齢、障がい、出身国・地域、文化、洋の東西、などが異なる多様な場において、多極的に展開されてゆく世界であると考えます。それが、長期的にはより豊かで堅牢な人類文明の基礎となるでしょう。私達も、自らの設立趣旨である「人類社会と調和した人工知能の発展に資する開かれた研究開発コミュニティー」の形成に向けて、これらの動きを見守り、必要に応じて連携しつつ、オープンな全脳型認知アーキテクチャの開発や人工知能技術に関する啓蒙活動をより一層力強く進めてゆく所存です。
以上です
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