第36回 全脳アーキテクチャ勉強会〜人工脳が心をもつならば〜

全脳アーキテクチャ勉強会

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概要

今後において高度な人工知能を人の脳のように構築してゆけば、それは、ヒトと近い、心/感情/意識をもつ主体となっていくであろうし、それは時に過去の生者から連続もしくは非連続的な意識がアップロードした主体であるかもしれない。本勉強会では、人々はそうした主体となりたいと思うのか、またそうした主体の尊厳を認めるべきかといった、倫理的な課題をひとつの軸としつつ議論を行うものとする。

開催概要

講演スケジュール

時間 内容 講演者
17:55 開場 司会:濱田 太陽(アラヤ)
18:00 開会の挨拶・趣旨説明(資料 山川 宏(全脳アーキテクチャ・イニシアティブ)
18:15 講演(資料公開なし) 日永田智絵(奈良先端科学技術大学院大学)
18:45 講演(資料 渡邉正峰(東京大学)
19:15 休憩(10分)
19:25 講演(資料公開なし) 新川拓哉 (神戸大学)
19:55 パネル・ディスカッション 山川宏(モデレーター)、日永田智絵、渡邉正峰、新川拓哉
20:35 Closing Remark 森岡 大成(実行委員長)
20:40 終了
感情発達ロボティクス

講演者:日永田智絵(奈良先端科学技術大学院大学)

概要: 人の感情は初めから全て備わっているわけではなく、成長に伴い徐々に学習されるものだと考えられる。 しかし、そうした感情を学習するメカニズムは未だ明らかではない。 我々はこれまで、感情のメカニズムの理解に向けた構成論的アプローチとして、感情の計算モデルの研究を実施してきた。 本発表では、こうした取り組みを紹介するとともに、感情について議論する。

「意識の科学」のための「意識のアップロード」或いは「意識のアップロード」のための「意識の科学」

講演者:渡邉正峰(東京大学)

概要: 意識を科学する上で 1)自然則による意識のハードプロブレムの解決 2)人工脳を用いた自然則の実験的検証 3)実験的検証のための人工意識のテスト 4)人工意識のテストのための新型BMI が必要であると考えている。なお、我々の目の黒いうちに上記構想を実現するためには意識の科学のビッグサイエンス化が必須であり、意識のアップロードが、アポロ計画における「月への有人宇宙飛行」に相当する人類の到達目標に設定されることを願ってやまない。もちろん、建て付けは逆でも構わない。

意識の価値

講演者:新川拓哉(神戸大学)

概要: どの生物が意識を備えているのか。AI・ロボットは意識をもちうるのか。このような意識の有無にかかわる問いに関心が向けられているのは、意識をもつことに何らかの価値/意味があると考えられているからだろう。だが、その価値/意味とはどのようなものなのか。この発表では、特に現代の心の哲学の観点から、意識の価値をめぐるさまざまな議論や立場を紹介する。

運営スタッフ

  • プログラム委員長:山川 宏
  • 実行委員長:森岡大成
  • 司会:濱田 太陽(アラヤ)
  • Zoomホスト:生島 高裕
  • Zoom共同ホスト:西村由弥子
  • connpass:孫 暁白
  • 広報/WBAI事務局:荒川 直哉
  • QAチャネル招待担当:土肥栄祐